変なやつの変なブログ

猫とゲームと何かで塗り固められた何か

100万円を『使って』みたい

今週のお題「もしも100万円が手に入ったら」

f:id:nifajawon:20160705193133j:plain

例えば、普段から気前の良い親戚が「成人のお祝いだ」などと言ってポンと100万円渡してきたとする。こんなとき、あなたならどうするだろうか。

恐らく「えー!?こんな大金貰っちゃっていいのー!?」とか「こんなに受け取れないよー!」とか何とか言って最終的には全額懐にしまうだろう。あるいは、何か特別な事情や考えがあって強く断るかのどちらか。まさか「100万円ぽっちじゃ今日のディナーは雑草だけになっちまうぜ!」などと言い放つ猛者は多分いないだろう。いないでほしい。


私も含め大半の人間にとって、一度に100万円もの大金が手に入るという出来事は非日常の領域だ。普段の給料は労働に対する報酬として生活費に回したり貯金するものだろうが、それとは関係なくパッと手に入る金というのは、旅行や高額な買い物をしたり、アイドルのコンサートに行ったり、FXを始めたりなど、普段使わないようなことに使いたくなるものだ。

当然、私もそうだ。親戚から100万円なんか見せられたら奪い取るように受け取るだろう。
そして新しいスマホを買って、最新のゲーミングパソコンを買って、それにグラフィックボードを50枚位挿して、世界中のゲーム機を新品で買って、ありとあらゆるゲームソフトを買って、フリーターながらも家を買って、無人島を買って、アメリカを買って……。


しかし、100万円をただ金として消費するだけなら、100万円でなくとも50万円や30万円でだってできることだ。そんなのは勿体無い。
折角の100万円である。私は100万円じゃないと出来ないことをしてみたい。

例えば

  • 100万円で人の頬を叩く
  • じっくり時間をかけて1枚ずつ1万円札を数える
  • 無理矢理財布に100万円を詰め込んで「いやー最近羽振りが良くて困っちゃうわー」とパンパンになった財布を友人に見せびらかす
  • 扇子のように広げて扇ぐ
  • 口から100万円が出てくるマジックをする
  • 1000円札1000枚に両替して厚みを楽しむ
  • 床に一万円札を並べ、その上に布団を敷く
  • 神棚に飾る
  • 銭洗水で100万円同時に洗う

などだ。

100万円という、厚さ1cmもの一万円札の束には、あらゆる人間の夢と欲望がコンパクトに収まっている。そんな非日常の塊をまるでスマホのように振り回せるのは、100万円を使わずに握りしめている今しかないのだ。


ところが、いくら100万円といえど所詮は金である。最終的には金として、何かに姿を変えることになるだろう。
というか、100万円だって元を辿ればただの紙だ。国が100万円分の価値を与えているから、100万円が魅力的に見えるのであって、使わなかったらただの紙切れ100枚だ。使うからこその100万円なのだ。

その時が来たら何に使おうか。アメリカでも買おうか。

ちょっとした変化

f:id:nifajawon:20160703114325j:plain

暑かったり寒かったりで調子を悪くした時、眼鏡の知人に心配されたことが少し嬉しかった。

彼が「最近寒暖差が激しいから気をつけないとな」と言った時、私は『寒暖差が激しい』という言葉に成る程、と思った。私はこれまで『暑かったり寒かったりすること』を『暑かったり寒かったり』と表現していたが、『寒暖差』の三文字で表現できることを知って語彙力が高まった気がした。何より、普段から「ウェーイ」みたいなことばかりしている(イメージの)眼鏡の彼から何かを学ぶことがあるとは、一年前の私は考えてもみなかった。

その後私は、『寒暖差』という言葉を何度も呟き、ドゥフフと笑いながら吐き気を抑え、お近くの病院の中へと消えていった。


f:id:nifajawon:20160703120742j:plain

遂に私は、悲願のPlayStationVITAを買った。これはコロンブスのアメリカ大陸発見や、アポロ11号の月面着陸にも匹敵する世界的快挙である。

購入当初は、Wiiでも発売されたスタイリッシュ刀アクション『朧村正』や、共闘を重視した魔法使いの狩りゲー『ソウル・サクリファイス デルタ』、オープンワールドカーレース『need for speed MostWanted』など、ドッカンドッカンなボコスカアクションゲーをやっていた。
しかし、購入から1ヶ月程経つと、健全エロ恋愛ゲー『フォトカノ Kiss』や、着せ替えエロゲーDead or Alive Xtreme3』など、エロいゲームばかりやるようになっていた。
更に1ヶ月経つと、奇ゲー『LSD』、奇ゲー『クーロンズ・ゲート』など、珍妙で挑戦的な古いゲームしかやらなくなってしまった。

その時、アクションにもエロにも奇妙なゲームにも飽きた私の目の前に現れたのは、「RPG」という名の救世主である。彼は、アクションとエロとよく分からない奇妙な何かで満たされた私の心に、『ファイナルファンタジーシリーズ』という選択肢を与えたのだ。
それから暫くの間、私はファイナルファンタジー7に没頭した。暗い世界設定と重厚なストーリーに圧倒され、私は時間も忘れてプレイし続けた。


……気がついたら私はポケモンをやっていた。一応、ファイナルファンタジー7はとても楽しめた。楽しめたのだが、ファイナルファンタジー7にはあるものが欠落していた。何かというと、『ポケモン』である。
当然、ファイナルファンタジー7にはポケモンのポの字も見当たらない。だからこそ、ファイナルファンタジー7をやっている間、重度のポケモン中毒者である私の心にはポッカリと大きなディグダの穴が空いていた。
「何かが足りない……」
「チャンピオンを倒した後にやることがなくなってポケモンを乱獲し続ける時の虚しさによく似ている……」
「そうだ……このRPGには圧倒的にポケモンが足りないんだ……!」
そう気付いた瞬間、私の手からスルリとVITAが離れ、まるで待っていたかのように、DSが手のひらに舞い降りた。ゆっくりと開かれたDSの画面には、モンスターボールを片手に微笑む、オーキド博士の姿があった。
「さあ、君のポケモン図鑑を見せてくれ!」


私は、今日も朝からモンスターボールミュウツーに投げ続ける。いつ捕獲できるか分からない、そもそも捕獲できるかどうかすら疑わしい伝説のポケモンに、延々とボールを投げ続ける。失敗しては投げ、失敗しては投げ、ボールが尽きたらリセットをし、再びボールを投げる。そんな拷問に等しい毎日を続けていると、やがて私の感情は破綻し、手のマメが潰れ、痛みすら感じなくなっていった。ふと暗くなった画面に目をやると、一人の男の顔が映った。その男は、笑っていた。これ以上ない程の満面の笑みだ。
その男は私だった。画面に映る私は、私に向かってしきりにこう言うのだ。
ポケモンをやり続けろ」と……。

アメリカナイズ・ワンデイ

f:id:nifajawon:20151022223428j:plain

両親がコストコに行ったらしく、何やらアメリカンなフードを大量に買ってきた。
アメリカンフードをバイってくるのは全然構わないのだが、ミーはアメリカンなテイストのものがあまりライクではない。ビコーズ、大体がパーシステントなテイストだからだ。エキストリミリースイートだったりソーソルティーだったりして、大抵フィールシックになる。
……ヤバい。ルーランゲージ シームズ トゥ ビー ベリー ディフィカルト フォー ミー。

俺が小学生だった頃、友人の家でカナダだかどっかのお菓子が振る舞われたことがある。チョコレートだっただろうか、口に放り込んだ瞬間ガツンという甘さが口内を占領した。砂糖菓子など比にならない程の甘さで、まるで添加物の塊を舐めているような感覚に陥った(添加物の塊を舐めたことはないけれど)。
もちろんすぐさま吐き出し、口を濯いだ。日本の淡白な味に慣れていた俺にとって、その「チョコレートに擬態した何か」は劇物ともとれる代物だったのだ。きっと、あのまま「チョコレートに擬態した何か」を舐め続けていたら廃人になっていたと思う。本気でそう思う。

しかし、コストコのアメリカンフードは比較的普通だった。特別旨いわけでもなく、不味いわけでもない。こんなことを書くと「お前何様だよ」と言われそうだが、及第点といったところだろうか。
でもアメリカンシーフードピザは旨かった。「アメリカンピザ」って何だか「和風回鍋肉」みたいで矛盾しているが、それでもアメリカンシーフードピザは旨かった。
アメリカンポテトチップスは、正直言って微妙だった。『三日間油に浸しました!』とパッケージに記載してあっても違和感がないくらいにバリッバリの食感で、予想以上にアメリカンアメリカンしていた。アメリカンポテトチップスはプリングルスだけで充分だ。

何はともあれ、俺や家族はたった一晩でアメリカンな気分になれた。これにコカ・コーラとコメディ映画があればさらにアメリカンな気分になれただろうが、これ以上アメリカンな気分になったって何も良いことはない。
アメリカンな気分は食欲もアメリカンにさせる。俺がこれ以上アメリカンな気分になってしまうと、あっという間にアメリカンな体型へと変貌してしまうだろう。おそろしやアメリカ。

脳殺しの夏

f:id:nifajawon:20150815015542j:plain


都心のある高いところで景色を撮影できる機会があった。一眼レフどころか写ルンですさえも持っていない俺は、最近フリーズが絶えないXperia z1を使って撮影した。
幸い天気が良く、素晴らしい景色を撮れて満足した。この日ほど東京に暮らしていて嬉しく思ったことはないだろう。

しかし季節は夏。天気が良いということは、内外問わずモワッとする暑さがブワッということだ。一時間弱かけてやってきた都心はまさにコンクリート熱帯雨林。頭がフットーしそうである。


f:id:nifajawon:20150815024035j:plain


沸騰はしないだろうが、錆びついてはいるかもしれない。最近知ったのだが、夏バテしている人の自律神経中枢の細胞は錆びているらしい。
普段の1.5倍倦怠感がある俺の脳はきっとガビガビに錆びていることだろう。まあ普段から身体が腐っているような俺のことだから、脳が錆びていたって不思議ではない。
「脳が錆びまくったら梅毒とか治せるかもしれないね」
と父に冗談を言ったが、よくよく考えてみたらペニシリンは錆びからではなく青カビからできるものだ。大丈夫か、俺。


f:id:nifajawon:20150815030312j:plain


先日なんか、1万円分のamazonカードを買うつもりが間違えて1万円分のGoogleplayカードを買ってきてしまったし、これは本格的にヤバいかもしれない。
1万円分のGoogleplayカードなど、何に使えばいいのか。パズドラとかのソシャゲは全くやらないし、興味のある有料アプリは既に買ってあるし、映画鑑賞はほとんどしない。杉原杏璃の写真集でも買うか……。

共食い

サイボクハム (埼玉種畜牧場) に行った。
母が突然「サイボクハムに行って豚カツを食べたい」と言い出し、突然家族で行くことになった。そのとき俺は『サイボクハム』などという場所を全く知らなかった。花畑牧場みたいなところなのだろうか、と思い母に訊いてみた。

母曰く「豚を眺めながら豚肉を食えるところ」らしい。ヤバいところだぜ。


f:id:nifajawon:20150609162505j:plain

サイボクハムに入って一番最初に目が入ったのは、この見るからにヤバいマップだ。
全体マップに描かれた豚が抱えているのは紛れもなくソーセージ。豚の腸に肉を詰めるという、同種なら想像しただけで吐き気のする料理だ。そんなおぞましいモノを両手で、しかも笑顔で持てるだなんてなかなかヤバい豚だ。……まさか、君はそれを食べるつもりなのか?
完全肉食の豚でさえ聞いたことがないのに、カニバリズムとは驚いた。

一応、場内には生きている豚がいる。敷地の一角に設けられた小さなスペースに三匹の豚がいた。もそもそと雑草を咀嚼している豚 (ピンク) と、日陰で横になっている豚 (黒) と、同様に日陰で寝ている豚 (茶色) の三匹だ。
母が言った通り「豚を眺めながら豚肉を食う」ことはまあできるが、いい気はしないし、何より豚の周辺が臭いから食えたもんじゃない。そもそもここの趣旨は「豚の目の前で豚を食う」ことではない。「豚を食う」ことだけだ。がっかりしてはいけない。


f:id:nifajawon:20150609225051j:plain

気がつくと、俺は豚カツではなく焼き肉を食っていた。
肉はなかなか柔らかくて旨かった。締めに焼きそばを食った。使わなかった紙ナプキンで巨大折り鶴を作った。


f:id:nifajawon:20150609225832j:plain

豚カツは近くの温泉施設で食うことができた。こちらもなかなか旨かった。
先ほどの焼き肉で既に満腹状態だった父は、豚カツにあわせてヒレカツを軽く平らげた俺と母に驚愕していた。


f:id:nifajawon:20150609230411j:plain

スーパーのように普通に肉を売っているところがあった。試食コーナーがそれなりに充実していた。
ブラブラと歩いていると、一際大きな声で宣伝をしている店員のおばちゃんが目に入った。
「SGPスーパーゴールデンポーク!キメが細かくて甘味がある!最高級の肉です!これ以上最高の肉ないです!」と、 何やらムキになって大声を張り上げている。その甲高い声と何度も繰り返されるフレーズがとても面白く、思わず吹き出してしまった。
父は必死に笑いを堪えながら彼女の音声をスマホで録音していた。なにやってんだこのおっさんは。


豚カツを食うという目標を達成した我々は、車に乗り込んで帰宅した。父がスマホを車のスピーカーに繋げ、さっき録音した音声を大音量で流して大笑いしていた。
本当になにやってんだこのおっさんは。


サイボク

食べログサイボク

卓上スフィンクス

f:id:nifajawon:20150603232157j:plain

俺が机でなんやかんやしていると、きまってどこからか猫がやってきてドッカと横になる。
ゲームや読書をしているときは全然構わないのだが、勉強中にノートの上に座られると正直凄く邪魔だ。

無論、猫は俺の不満など露知らず、飲み会帰りのおっさんよろしく「フー、やれやれ」と言いながら寝転がる。ドァーと大きな欠伸をし、股を大きく広げ、そして一言。
「さあ、撫でるがよい」
渋々俺が腹を撫でてやると、猫はゴロゴロと喉を鳴らして目を閉じる。その姿はまさにジャバ・ザ・ハット。美形のジャバ・ザ・ハット。是非600歳以上生きて頂きたい。


猫は一向にその場を離れる気配を見せない。今度はすやすやと寝息をたてはじめた。猫の寝顔はとても愛らしく、見ていて幸せな気分になるのだが、今はそんな悠長なことを言っている場合ではない。俺は机上から猫を引き剥がす作業に取り掛かった。
そっと猫の脇腹に手をかけると、猫は眠ったまま後ろ足で俺の手をゲシゲシと攻撃する。それでも俺が猫を持ち上げようとすると、今度は強く噛みついてくる。猫の噛みつきは以外に痛い。噛まれるたび、俺は思わず手を離してしまう。

やがて俺は諦めた。どうしても猫が退いてくれないからだ。
もしかしたらこれは、神からの《もう勉強などする必要はない》という啓示なのかもしれない。俺はシャープペンシルを机の隅に置き、猫を撫でながらゲームを始めるのであった。あぁ、Minecraftは面白いなぁ。


突然猫が起きあがり、猛ダッシュで部屋を出ていってしまった。理由は分からないが、よくあることだ。
一人部屋に残された俺は、猫が去り、抜け毛が散らばったノートを見た。これで心置きなく勉強ができる。さあ、ゲームを止め、シャープペンシルを手に取り、勉強するんだ。勉強をするぞ。勉強をするぞ。勉強を………。

あぁ、Minecraftは面白いなぁ。

少年の慟哭

f:id:nifajawon:20150525222201j:plain

今日、地震があったそうだ。震度5弱とか震度4とか大きいものだったそうだが、俺は全く気がつかなかった。
いつもは微動だにしない俺の緊急地震速報アプリも珍しく働いてくれたようだが、残念なことに、彼がけたたましいブザーをポケットのなかで鳴らしている間、俺はiPod nanoでボカロとかホルモンとか西原健一郎とか龍が如くSIRENシリーズのサントラとかを聞き流しながら『海辺のカフカ』を読んでいたため気付かなかった。
地震発生中も、俺は駅のホームで『海辺のカフカ』を必死に読んでいた。正直、村上春樹の本は何だかよくわからない。しかし、謎の魅力がある。『色彩を持たない多崎つくると…』も読んだことがあるが、よくわからなかったが面白かった。この『海辺のカフカ』も今のところ何が何だかよくわからないが、面白い。
因みに、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』はこれっぽっちも理解できなかった。あれだけは百回読み返しても理解できない自信がある。

きりのよいところで本を閉じると、同時に電車がやってきた。車内はいつも通りの風景。血眼になってスマホを弄る人もいれば、疲れきった表情で明後日の方向を見つめている人もいる。談笑する高校生、文庫本を手に持ったまま寝ている女性、ニコニコしながら外を眺めるおっさん、きりりとした顔の小学生…。
そんななか、一人の少年が(色んな意味で)注目を浴びていた。ひどく泣いていたのだ。いや、「泣く」というより「哭く」と表現したほうがいいだろう。
「ヴア"ア"ァァァァァァァ!!!」と、某元議員もびっくりの泣き叫びっぷり。地団駄を踏み、両親と思しき人物の服を引っ張り、「ヤダァァァ!ヤダァァァァ!!」と必死に何かを抗議する。
泣く子供とは毎日電車に乗っているとたびたび遭遇する。シクシクと泣く子もいれば、ウエーンと泣く子もいる。しかし、これほどに慟哭している子供に遭遇したのは初めてだ。その声量は緊急地震速報のブザー音を遥かに凌駕する。

そんな台風のような彼を静めたのは、意外にも彼の父親(と思しき人物)だった。父親は、彼と優しく会話をすることで彼を宥めたのである。
そして、少し静かになってエグエグとしゃくりあげる少年を、今度は彼の母親がそっと抱いたのだ。

俺は、この一連の動作を目の当たりにしたとき、少し驚いてしまった。全く子供を叱ることなく、泣き止ませる方法があるだなんて知らなかった。ドラマでしか見ることがような理想の家族像を、俺は現実で見たのだと思う。
感動した。俺はちょっとだけ感動した。


感動しながらふと目を横にやると、セーラー服を着た可愛らしい少女が視界に入った。今どきセーラー服なんか珍しいな、とドキドキしてしまったせいで、俺は先程の感動を帰宅するまで完全に忘れてしまった。
俺が感動する映画の内容をすぐに忘れてしまう理由が、ちょっとだけ分かった気がした。