変なやつの変なブログ

猫とゲームと何かで塗り固められた何か

男どもと横浜

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なんでこんなクッソ寒い日に横浜なんか行ってきたのか。指が冷たくなってろくに動かないのも、コートが濡れてコートとしての役目を果たしていないのも、財布の中身が足りなくなってきたのも、全部雨が降ったせいだ。

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とある事情で横浜に行ってきた。仲が良いわけでもなく、名前すらあまり覚えていないけれど妙に馴れ馴れしい男数人と行ってきた。
そいつらは「観光」という気分でいたのかもしれないが、俺にとっては「仕事」だ。奴等の後ろを黙って歩き、目的地にたどり着いたら解散する仕事だ。
雨の中、よく知らない男どもとよく知らない横浜を歩く、こんなの誰が楽しめるだろうか。

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黙って歩くのは正解だった。変に男どもの輪の中に入ろうものなら、折角の横浜の風景をじっくりと見ることが出来なかっただろう。
今どき、中華料理などわざわざ中華街に来なくたってバーミヤンで食える (味は置いといて) 。大事なのはその場でしか見ることのできない景色だ。
と、コミュ障が言い訳をしてみる。

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腹が減ったので、中華街でそこら辺の店に入り、肉のなんたらかんたらを注文した。とても旨かった。
もしかしたら、彦摩呂が「味のIT革命や~」とか「お口の中が宝石箱や~」とか言ってくれるぐらい素晴らしい料理だったのかもしれないが、舌の全く肥えていない庶民である俺は「まいう~」と思っただけだった。
しっかりした食レポができるようになりたい。

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男どもと別れ、中華街の近くにあった土産屋でなんか買い、寒かったので早々に帰った。
横浜が良い街であることは分かったが、男どもと降雨のせいで楽しめなかった。次は晴れの日に一人で行こう。

雨雨強風

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昨日一昨日は雨が降っていたというのに、今日になって突然晴れた。「昼頃から雨が降る」とか天気予報で聞いたが、ほんの数分しか降ってないじゃないか。
まったく、天気予報などあてにならん。次に「昼頃から雨が降る」なんて言いやがったら無視してやる。……と思ったときに限って本当に雨が降ったりするからもう天気予報は見ないと決めた。

晴れたのはいいが、今度は風が強い。ふと俺の影を見ると、強風で髪が逆立ち、スーパーサイヤ人っぽくなっていた。スーパーサイヤ人はこれから自転車に乗って家に帰るぜ。

強風のせいで自転車が非常にこぎづらい。鼻で呼吸がしにくくなるから口呼吸をするが、口呼吸をすると口の中に砂利が入ってくる。口の中がジャリジャリになって嫌になった頃、イトーヨーカドーの近くを通った。


下校中の小学生がいた。皆、手に傘を持っている。きっと「昼から雨が降るそうだから傘を持っていきなさい」とお母さんに言われたのだろう。もう雨は全く降っていなかったが、彼等は傘を差していた。

俺も小学生の頃、雨の降っていないときに傘を差していた。「日傘」としてだ。
しかし、俺はその頃「日傘」の意味をハッキリ分かっていなかった。ただ単に「雨の降っていないときに差す傘」として認識していたため、100均の青いビニール傘を日傘として差していたのだ。思い出すだけでも恥ずかしい。

きっとその小学生達も「日傘」として傘を差していたのだろう。残念ながら、ビニール傘を差している人は一人としていなかった。差していたら俺の仲間になれたというのに勿体ない奴らめ。

ジャリジャリになった口をジャリジャリさせながら帰宅し、玄関に置いてある鏡で俺の髪を見ると、まだ逆立っていた。どうやら、寝癖で髪が逆立っていたらしい。今日一日、ずっとこんな髪型で外を歩いていたのか。思い出すだけでも恥ずかしい。
……いや、実は俺はサイヤ人だったんだ。きっとそうだ。うん。

何かが来る

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近所のスーパーに、近々名探偵のコナンくんがやって来るらしい。
生のコナンくんはアニメや漫画で見るよりも迫力のある図体をしている。大の大人とほぼ変わらない身長、ポマードかなにかでガッチガチに固めた髪、巨大な顔、顔と比べて妙にスラリとした体つき、見えない首。それでもってプロフィールは「小学一年生」ときた。無理がありすぎる。50歳のオバサンが20歳と偽ってグラビア撮影をするようなものだ (気になる方は『名探偵コナン 着ぐるみ』で検索してみて下さい)。

なぜ人間を着ぐるみにするのか理解に苦しむ。ドラえもんを着ぐるみにするのはまだ分かるが、のび太くんを着ぐるみにするのは間違っていると思う。
のび太くんは小学四年生 (場合によっては五年生) だが、のび太くんの着ぐるみはリアルコナンくんと同様、身長と顔が異常に大きい。はっきり言って怖い。
しかし、ピュアな心を持つ少年少女達は喜んでのび太くんの着ぐるみに飛び付いていく。中におっさんか何かがいるとは露知らず。俺はそんな光景を目の当たりにするとなんとも言えない気持ちになる。

まあドラえもんはいい。ピュアな子供向けのコンテンツだし。しかし、名探偵コナンはどうだろう。毎週毎週人が一人は死ぬ漫画 (アニメ) だ。ピュアな子供向けのコンテンツでないのは誰でも分かる。
そんな、ピュアな子供向けでない作品に登場するキャラクターの着ぐるみを作るというのは矛盾した行為ではないかと俺は思う。中学生になって名探偵コナンを読み始め、少しばかり大人に近づいた少年が、近所のスーパーにやって来たコナンくんと写真撮影したいと思うか? 思わないだろう。その「江戸川コナン」を自称するそいつは「江戸川コナン」ではなく「おっさんか何か」なのだから。

ピュアな心を持ち、着ぐるみのキャラクターを本物と信じこむことのできる子供にファンはいない。ファンとなる中高生は、着ぐるみのキャラクターがおっさんか何かであることを知っている。
つまり、近所のスーパーにコナンくんがやって来ることを望んでいる人間はほぼ皆無なのだ!…………と真剣に考えてみたが、考えたところで世界が変化するわけでもないし、そもそも俺は名探偵コナンのファンじゃないし、なんでこんなことを真剣に考えてしまったのかも分からないから、全部春の陽気のせいにしてさっさと寝ることにしよう。

名探偵コナン 86 DVD付き限定版

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エイプリルフール

※この記事に書かれたことはすべてノンフィクションです。安心してお読み下さい。


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みなさんは今日が何月何日で何の日かご存知だろうか。
4月1日でエイプリルフール? 確かにそうだが、有名なのがもうひとつある。
今日は3月32日、「酸味風の日」だ。
中学校のときに歴史の授業で習った方もいるだろう。酸味風の日とは、4月1日に置き換わって行われる日本独特の行事である。あまりよく知らないという人のために、三度の飯より歴史が好きな俺が酸味風の日についてまとめてみる。

どんな行事かというと、その名の通り「一日中酸味風のものしか食べない」という、平安時代から伝わる行事だ。
江戸時代までは「酸味風」に明確な基準があり、その基準を外れた食べ物を食べた者は、どんな理由があろうとも「島流し」「盆踊り」「電気椅子」のいずれかの刑に処された。
大日本帝国憲法にも『三月三二日ニ酸味ノ無イ食物ヲ食ベルコトヲ禁ズ』と明記されていた。しかし、この頃から明確な基準が無くなっていたようで、少しでも酸味があれば大丈夫となっていた。ただ、間違えて甘いものを口にしてしまった者には江戸時代よりもキツい罰が与えられた。「大量の生姜とニンニクを口に含んだおっさんと3時間ディープキス」という罰だ。考えただけでも恐ろしい。

終戦後、酸味風の日は大きな変化を遂げる。「大量の生姜とニンニクを口に含んだおっさんと3時間ディープキス」させられた人々が、「酸味風の日」廃止を国に訴えたのだ。
長きに渡る裁判の末、酸味風の日は廃止を免れた。しかし、大幅に規制が緩和された。苦手な人はべつに酸味の無いものを食べてもいいよ、という現在の酸味風の日と同様になった。もはや無いのと同じである。

やがて月日は経ち、酸味風の日は忘れ去られていった。全てはエイプリルフールのせいである。海外からやってきた「エイプリルフール」というナウい響きは日本人の心をわしづかみにし、酸味風の日はひっそりと消えてしまったのであった。


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そんな酸味風の日に、俺はかむかむレモンのボトルを4つ食った。もう口内がカピカピでヤバい。舌が焼けるように痛い。ちなみに、かむかむレモンのボトル一つには9600mgのビタミンCが入っている。俺はたった一日で384日分のビタミンCを摂取したというわけだ。
もうこれで壊血病になる心配はないぜ。

外れそうな首

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富岡製糸場世界遺産になったニュースは最近聞いたが、国宝になったというニュースは全く聞かない。
世界遺産より国宝のほうがなんか豪華な気がするのは俺だけだろうか。世界遺産は「遺産」だから古臭いイメージがあって、国宝は「宝」だから豪華なイメージがある。世界遺産も「世界財宝」みたいにすればいいのに。駄目か。

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群馬県富岡市にある富岡製糸場へ行った。
古くてびっくりした。

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俺は歴史が大嫌いだ。何故なら、話を聞けば聞くほどわけが分からなくなるからだ。ベルサイユのばらも一巻の3、4ページで挫折したし、中学生の歴史の授業は殆ど寝た。
そんな歴史が嫌いな俺が富岡製糸場に行くとどうなるか。答えは簡単だ。「古くてびっくりした」という小学生でも書かないような感想を残すだけ。
俺は富岡製糸場に行き、建物が古くてびっくりした。以上だ。

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ガイドツアーなんてのを無料でやっていた。係のおじさんが施設の説明をしてくれるというものだ。
俺の両親はそれはもうノリノリでおじさんの話を聞いていた。話を聞くたびに「はー」とか「ほえー」とか言っていた。
一方、俺は完全に無気力状態だった。外は暑いわ喉は乾くわ便秘で腹が痛くなるわで一刻も早くトイレに行きたかった。

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突然ゆるキャラが現れた。「お富ちゃん」とかいうらしい。今にも外れそうな首をグラグラさせながらのしのし歩き、寄ってきた観光客と記念写真を撮る仕事は確実に楽ではない。貼り付いたような笑顔を向ける彼女の目は笑っていないように見えた。
因みに、富岡製糸場のちょっと先には「お富ちゃん家」という観光物産店がある。自宅までも仕事場にされ、さぞ苦労していることだろう。

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もう特に書くことがないので、これで終わります。
歴史に興味のある方は是非行ってみて下さい。歴史に興味のない方は別に行かなくていいと思います。

動物を飼う

今週のお題「飼ってる、飼ってた、飼ってみたい!」

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俺はメスの猫を飼っている。数ヶ月前、とあるペットショップで出会った。
ほかの猫とは別に独立したケージに入っており、お値段もほかの猫とは明らかに別格で目玉が吹っ飛んだ。

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ペットショップで見た彼女はまさに大和撫子であった。非常に大人しかった。たびたびやってくる客に撫でられ、抱かれても、微動だにしなかった。俺はもちろん、俺の家族全員が気に入り、飼うことに決まった。

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彼女の名付け親となったのは妹だ。俺は「橋本」とか「岸田」という名前を望んだのだが、皆「冗談でしょ?」とまともに取り合ってくれず、結局妹が名付けた。

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我が家にやってきてから数日経った後。俺が猫じゃらしで彼女を遊ばせていると、彼女が突然痙攣を起こした。身体全体がバネのように跳ね、硬直し、生き物のようには見えなかった。
動物病院に駆け込んだところ、遊ばせ過ぎで窒息状態になっていたことが分かった。興奮を抑える薬を注射してもらい、一日入院ということになった。
次の日、帰ってきた彼女に俺は謝り続けた。

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昔、俺は一匹のゴールデンハムスターを飼っていた。
そのハムスターは病気で亡くなった。我が家には1年と数ヶ月しかいられなかった。
ハムスターが亡くなってから、「早く病院に連れていけばよかった」「何か出来たのではないか」と自分を責めた。何日も何日も泣いた。


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俺はメスの猫を飼っている。しかし今は、小学生みたいに「命を大事にしよう、責任を持って育てよう」などという単純な気持ちで飼っているわけではない。

言葉にするのは難しいのだが、「全てを投げ出してでも彼女を生かせ、彼女の望むことはできる限り叶えろ」と毎日思うようにしている。

飼い主は動物の自由を縛る代わりに、動物が死ぬまで少しでも幸福な気持ちにさせてやる、という関係が「動物を飼う」ということなのだ。

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俺は猫語を話せないから彼女と会話することは残念ながら出来ないが、膝の上で眠る彼女はとても穏やかで幸せそうだ。1年、2年経った後も彼女が膝の上で幸せに眠れるように、俺は彼女を幸せにしようと思う。

現在、大和撫子の欠片も感じられないほどのおてんば娘に成り果ててしまったが、まあよい。


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ついでに書くが、俺の家にはメダカもいる。
青いボードを背景にただひたすら漂うだけの彼等は、一体何を考えて生活しているのだろう。
猫よりメダカと会話してみたい。

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庭の改造に命を懸ける男……父が、春ということで庭の隅っこに桜の枝をブッ挿した。

ここ最近、父の驚異的な日曜大工力でみるみる庭が進化してきている。
この家に引っ越してきた当初は謎の毛で覆われた大木が二本立っているだけのサバンナ感溢れる殺風景な庭だったのだが、1月になってから突然ヨーロッパっぽくなった。煉瓦の小道ができ、謎の毛で覆われた大木は処分され、花壇には可愛らしい花が咲き、その隣には長ネギみたいな何かがひしめき合い、そして桜が出現した。
まだまだ進化途中であるそうで、今度は芝生を張るらしい。こんな狭苦しい庭に芝生など張ってどうするつもりなのか。スポーツなどできるはずもないし、本当に無意味でしかないと思うのだが、本人がやりたがっているのだから仕方ない。
奴は庭が東京ディズニーランド並みに成長するまで手を休めないだろう。いや、東京ディズニーリゾートを作ってもまだ止めないかもしれない。


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もうすぐ……いや、もう春ですね。
ちょっと前までは寒くて顎がガクガク震えていたというのに、ちょっとずつ暖かくなってコートやストーブが暑く感じるほどになってきている。桜の蕾が膨らみ、梅の花は早くも咲き始め、灰色だった駅前がいつしかピンク色に染まってきた。
街の様子にも変化が訪れる。冬に凍っていた人間達が、段々と溶けていくように、街に活気が出始める。

活気があるのは良いことだ。何事も活気がなくっちゃやって行けない。活気がありすぎるのも如何なものかと思うが。
因みに、俺は年中活気がない。死んだ魚のような目で、横になりながらゲームやってるだけだから活気の出し所がない。WiiFitなら活気が出るだろうがWiiFitがないから仕方ない。冬から春にかけて俺が変化した様子もないし、死んだ魚のような目でゲームするしかないのだ。

そんなことを考えながら電車に乗り込み、死んだ魚のような目で外の様子を眺めていると、一人の女性が目に入った。
その女性はアパートのごみ収集所にゴミを入れている最中であった。見えたのは後ろ姿だけだったが、その美しい姿が俺の目に焼きついた。
黒い髪のショートカットに細い体 (アマガミ七咲逢に近い)、そしてTシャツに長ズボンというシンプルなファッション。俺の好みの女性ど真ん中だ。
心臓がバクバク鳴った。俺は「一目惚れ」を生まれて初めて体験したのだ。一目惚れなんて不浄だ、と信じて疑わなかった俺が一目惚れしたのだ。しかも後ろ姿だけで。

そういえば、春は恋の季節とも言われていたっけ。永遠に一目惚れなどしないと粋がっていた俺を一目惚れさせるだなんて、春恐るべし。
しかし、そんな一目惚れが叶うはずもなく、俺の記念すべき第一回目の一目惚れは時間と共に忘れ去られていくのであった。
めでたしめでたし。